はじめに:タスクの優先順位がつけられないとどうなる?
個人事業主や副業ママなど働く主婦の毎日は、やるべきことが山積み!
仕事のタスク・クライアント対応、SNSやブログの発信、商品・サービスの開発や提供、そして家事・育児まで。
これらすべてを並行してこなしていくのは、まさに綱渡りのような日々ではないでしょうか。
「全部やらなきゃ!」と思っているうちに、
- 重要な仕事を後回しにしてしまう
- やることが多すぎて手がつかない
- 時間が足りず、気づけば1日が終わっている
このような悩みを抱えているママ起業家やフリーランスは数多くいます。限られた時間の中で最大の成果を出すには、タスクの優先順位を正しく設定する能力が不可欠です。
そこで今回は、「優先順位の正しい決め方」と「実践テクニック」を詳しく解説します。
この記事を読むことで、あなたの仕事の進め方が変わり、ビジネスと家庭の両立がより円滑になるはずです。
優先順位が決められない3つの原因とは?
まず、多くのママ起業家やフリーランスが、優先順位を決められない原因を深掘りしてみましょう。
原因① すべてのタスクを「同じ重さ」で考えている
「やるべきことが多すぎる」と感じる人の多くが、すべてのタスクを同じくらい重要だと思っていることが大きな原因です。
SNSの投稿も、クライアントワークも、新サービスの企画も、すべて「同じくらい大切」だと考えてしまうと、どこから手をつければいいのか分からなくなります。
実は、本当にやるべきタスクは全体の20%程度であり、それを見極めることが時間管理のカギとなります。
残りの80%は、後回しにしても問題ないか、あるいは思い切って削減できるものが含まれています。
原因② ゴールが明確になっていない
「この仕事、今やるべき?」と迷うのは、目指すべきゴールが曖昧だからです。
「なんとなくSNSの発信を増やしたい」「新しいサービスを作りたい」といった漠然とした目標では、タスクの優先順位を決めることができません。
例えば、3ヶ月後に「新規クライアント5名獲得」という明確なゴールがあれば、それに直結する活動(見込み客とのコミュニケーション、効果的な発信など)を優先すべきことが明確になります。
原因③ 緊急なことに振り回されている
日々の業務の中で、「今すぐ対応が必要なこと」ばかりに時間を使っていると、本当に重要なタスクに取り組む余裕がなくなります。
クライアントからの突発的な依頼、トラブル対応、期限の迫った細かな作業など、目の前の「燃え盛る火」を消すことに追われていると、長期的な視点でのビジネス構築ができなくなります。
緊急度と重要度を区別せずにタスクをこなしてしまうと、いつまでも「忙しいけれど成果の出ない状態」から抜け出せなくなるのです。
これで迷わない!優先順位の決め方3ステップ
では、具体的にどのように優先順位を決めればよいのでしょうか?
以下の3つのステップを実践することで、効率的にタスクを整理し、本当に重要な仕事に集中できるようになります。
ステップ① 「目的」から逆算してタスクを整理する
まず、タスクを整理する前に、自分の目的(ゴール)を明確にすることが重要です。
何のためにそのタスクを行うのか、どんな成果を期待しているのかを明確にすることで、無駄な作業を省くことができます。
💡 目的を明確にする質問
- このタスクをやることで、どんな成果が得られるか?
- 今やるべき理由は何か?
- このタスクが終わらないと、次に進めないことはあるか?
例えば、「SNSの発信を頑張りたい!」と思っても、単に投稿を増やすだけでは成果につながりません。
- 「理想のお客様を増やすことが目的」なら → ターゲットを考えた戦略的な投稿内容の設計が最優先
- 「新しいサービスの申し込みを増やすことが目的」なら → 告知内容やLP(ランディングページ)の作成が優先
目的から逆算することで、「今やるべきこと」と「後回しにしてもいいこと」が自然と明確になります。
ステップ② ABCDE分析法:重要度を数値化して優先順位をつける
次に役立つのが、ABCDE分析法です。
これは、タスクの重要度を明確にしてランク付けする方法で、効果的な優先順位づけが可能になります。
タスクを A・B・C・D・E の5段階に分類し、それぞれの基準に沿って対応していきます。
【ABCDEの基準】
✅ A(最優先タスク) → 絶対にやるべき仕事。収益や成果に直結するもの
✅ B(優先タスク) → やるべき仕事だが、Aほどの影響力はないもの
✅ C(できればやりたいタスク) → やらなくても直接の影響はないが、やると良いこと
✅ D(委託・自動化できるタスク) → 誰かに任せる、ツールで自動化できるもの
✅ E(やめるタスク) → やる必要がないタスク、習慣的にやっているが効果の薄いもの
【実践例】
- 1.全タスクをリストアップする
・クライアントへの提案書作成
・SNSの投稿(Instagram, Twitter, Facebook)
・メルマガの配信
・ブログ記事の執筆
・オンラインセミナーの準備
・経理処理 - ABCDEを振り分ける
A:クライアントへの提案書作成(売上に直結)
B:オンラインセミナーの準備(新規顧客獲得に繋がる)
C:ブログ記事の執筆(SEO効果があるが即効性はない)
D:経理処理(外注可能)
E:効果測定していないSNS投稿(習慣的にやっているが成果が見えない) - 「A」タスクから順番に処理する
・まず提案書作成に集中し、その後Bのセミナー準備に取り掛かる
・Cは時間的余裕があれば実施
・Dは外注を検討
・Eは思い切って削減または方法を見直し
💡 ポイント
- 「A」タスクは、その日の最優先事項として朝一番に手をつける
- 「D」タスクは、外注・ツール活用でなるべく自分の手を離す
- 「E」タスクは、削減できるか見直しやめる勇気を持つ
特にママ起業家やフリーランスの場合、限られた時間の中で成果を出すためには、「D(委託・自動化)」と「E(やめる)」の判断が非常に重要になります。
「私がやらなければ」という思い込みを手放し、効率化できる部分は積極的に効率化しましょう。
ステップ③ 80:20の法則で「やるべきこと」を絞る
最後に活用したいのが、「80:20の法則(パレートの法則)」。
これは、「全体の成果の80%は、20%の努力から生まれる」というものです。
つまり、少ない労力で最大の成果を出せるタスクを選ぶことが重要なのです。
例:SNS発信における80:20の法則
・20%の「刺さる投稿」が、80%の反応を生む
・20%の「熱心なフォロワー」が、80%の売上を生む
この法則を理解すると、すべてのタスクを完璧にこなす必要はないことがわかります。
むしろ、影響力の大きい20%の仕事に集中し、残りは「ほどほど」にすることで、効率的に成果を出せるのです。
例えば、コンテンツ発信をしているママ専門家の場合、すべてのSNSを毎日更新するよりも、ターゲットとなる見込み客が最も活発に利用しているプラットフォームに絞って、質の高い投稿を行う方が効果的です。
仕事の優先順位を確実に実行するための実践テクニック
優先順位を決めたら、それを実行に移す仕組みが必要です。
いくら優先順位を決めても、実行できなければ意味がありません。
以下の実践テクニックを活用して、確実に優先タスクをこなしていきましょう。
テクニック① 1日3つの「最優先タスク」を決める
多忙なママ起業家やフリーランスにとって、シンプルな方法が最も効果的です。
「1日3つの最優先タスク」を決めることで、確実に成果につながる行動ができるようになります。
多くの研究によると、人間が1日に集中して取り組めるタスクは3〜5個程度と言われています。
特に育児や家事と両立しながらビジネスを展開する場合、欲張りすぎないことが重要です。
【実践方法 】
🔹 朝一番(または前日の夜)に「今日の最優先タスク3つ」を決める
🔹 それ以外のタスクは、「後回しOK」にする
🔹 1つのタスクが終わるごとに、達成感を感じる
例えば、
1.新規クライアントへの提案書作成(2時間)
2.セミナー集客用のメルマガ配信(1時間)
3.重要なミーティング準備(30分)
この3つだけに集中し、それ以外のタスクは「できればやる」程度に考えることで、本当に重要なことを確実に進められます。
3つのタスクをすべて終えられたら、それは素晴らしい1日だったと言えるでしょう。
テクニック② 先に「予定をブロック」する
もう一つの効果的な方法は、先にカレンダーに予定を入れてしまうというテクニックです。これは「タイムブロッキング」とも呼ばれ、優先度の高いタスクに確実に時間を使うための戦略です。
具体的には、カレンダーに以下のように予定を入れておきます:
- 月曜日 10:00〜11:00 → SNS投稿の作成
- 水曜日 14:00〜15:00 → 新サービスの企画
- 金曜日 9:00〜10:00 → クライアントフォロー
「やるべきこと」に先に時間を確保することで、他のことに時間を奪われるのを防げます。特に、創造的な仕事や戦略的な思考が必要なタスクは、まとまった時間を確保することが重要です。
子育てをしながらビジネスを展開する場合、子どもが保育園にいる時間や、夜寝た後の時間など、集中できる時間帯を把握し、その時間に最も重要なタスクを配置するのが効果的です。
また、このテクニックを活用する際のポイントとして、「遮断時間」も設定することをおすすめします。メールチェックやSNSの通知に反応することで、集中力が途切れてしまいます。優先タスクに取り組む時間は、通知をオフにするなど、集中できる環境を整えましょう。
テクニック③ 「バッチ処理」で同じ種類の作業をまとめる
効率的にタスクをこなすもう一つのコツは、**同じ種類の作業をまとめて行う「バッチ処理」**です。脳は、タスクの切り替えに多くのエネルギーを消費します。そのため、似た性質の作業をまとめて行うことで、効率よ
くタスクをこなすことができます。
バッチ処理の例
- コンテンツ作成デー: SNS投稿、ブログ記事、メルマガなど、コンテンツ関連の作業をまとめて実施
- クライアント対応タイム: 提案書作成、メール返信、フォローアップなど、クライアント関連の業務を一気に片付ける
- 経理・事務作業デー: 請求書発行、経費精算、会計処理などの事務作業を月に1〜2回まとめて行う
例えば、「毎週月曜日は発信コンテンツの準備日」と決めておき、その日に1週間分のSNS投稿や記事を一気に準備しておくことで、日々の発信に悩む時間を削減できます。
小さなお子さんがいるママ起業家の場合、子どもの寝ている間や保育園に行っている時間など、まとまった時間が取れるタイミングで、集中して取り組むべき作業をバッチ処理するのが効果的です。
よくある失敗パターンと対策
優先順位づけを実践する上で、多くのママ起業家やフリーランスが陥りがちな失敗パターンとその対策をご紹介します。
失敗①「完璧主義」に陥る
失敗パターン: すべてのタスクを完璧にこなそうとして、どれも中途半端になってしまう。
対策: 「80点主義」を心がける。特にAランクのタスクは90〜100点を目指し、BやCランクのタスクは60〜70点でOKと割り切ることで、全体としての成果が最大化します。育児と両立しながらビジネスを展開する上では、「すべてを完璧に」という考え方は捨て、「重要なことを確実に」という姿勢が大切です。
失敗②「緊急」と「重要」を混同する
失敗パターン: 目の前の急ぎの仕事(メール対応、細かな依頼など)に追われ、本当に重要な仕事(ビジネス戦略の検討、新サービスの開発など)に取り組めない。
対策: 「緊急×重要マトリクス」を活用する。タスクを「緊急かつ重要」「緊急だが重要でない」「重要だが緊急でない」「緊急でも重要でもない」の4つに分類し、特に「重要だが緊急でない」タスクに意識的に時間を確保することが成長のカギとなります。
失敗③「やりやすいこと」から手をつける
失敗パターン: 難しいタスクを避け、簡単なタスクから取り組んで、結果的に重要なタスクが後回しになる。
対策: 「カエルを食べる」原則を実践する。これは、最も難しい、または億劫なタスク(カエル)を1日の最初に片付けるという考え方です。朝一番の集中力がある時間に、最も重要で難しいタスクに取り組むことで、1日の生産性が大きく向上します。
まとめ:「優先順位をつける力」が、時間の使い方を変える!
ママ起業家やフリーランスにとって、限られた時間の中で最大の成果を出すには、優先順位を明確にする力が不可欠です。
本記事でご紹介した方法を実践することで、「何をやるべきか」「何を後回しにすべきか」「何をやめるべきか」の判断がクリアになり、ビジネスと家庭の両立がより円滑になるでしょう。
【今日からできる優先順位の決め方】
①「目的」から逆算してタスクを整理する
②ABCDE分析法:重要度を数値化する
③80:20の法則で「やるべきこと」を絞る
【確実に実行するテクニック】
①1日3つの最優先タスクを決める
② 先にカレンダーで時間をブロックする
③ 同じ種類の作業をバッチ処理する
最後に重要なのは、これらの方法を「完璧に実践しよう」と思わないことです。
まずは小さな一歩から始め、少しずつ自分のリズムに合った方法を見つけていきましょう。
優先順位を明確にする習慣が身につけば、ビジネスの成果だけでなく、家族との時間や自分自身のための時間も確保できるようになります。
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