家事代行実績1500時間以上!現役スタッフのこじゆかです。
「急いで火を通すと、お肉って固くなっちゃう...」
「そもそも、どうしてお肉ってこんなに固くなっちゃうんだろう...」
せっかく作るお料理、おいしく食べたいですよね!
今回は、料理のメインで使うお肉を柔らかくする方法を紹介します。
実際に家事代行のお料理でも使っている技なので、ぜひ活用してみて下さい!
短時間でお肉を柔らかくする方法
普段の料理の中ですぐ使える「お肉を短時間で柔らかくするポイント」は、この3つです
- 塩分を利用すること。
- 玉ねぎの成分「プロテアーゼ」を利用すること。
- たたいて肉の繊維を断ち切る。
では、詳しくみていきましょう!
塩分を利用するとは?
「塩分を利用するって、どういうこと?」
「調味料を先に入れると、お肉って固くなるんじゃないの?」
そんなイメージがありますよね。
塩分は使い方しだいで、お肉を柔らかくすることができるんです!
その使い方は、肉と塩分が入っている調味料(しょうゆや味噌など)を火を通す前に揉み込んでおくことです。
調味料の塩分を使った浸透圧の働き
理科の授業などで「浸透圧」という言葉を聞いたことがありますよね?
2種類の濃度が違う液体等が接したときに、濃度を一定に保とうとする働きが起こり水分が移動すること。
お肉を加熱し始めてから調味料を入れると、この浸透圧の働きで水分が出でしまいパサパサになってしまうのです。
反対に加熱前にお肉と一緒に醤油や味噌などの塩分が入った調味料を揉み込むと、
いったん外に出た水分が、浸透圧で再び一定になろうとしてお肉の中に再吸収される働きが起こるのです。
玉ねぎの成分プロアテーゼが鍵
お肉を柔らかくするポイント2つめは、「プロテアーゼ」と言う野菜や果物に含まれる成分の働きです。
このプロアテーゼは、タンパク質を分解する酵素の仲間です。
お肉料理で組み合わせることが多い、玉ねぎにもこの成分が入っています。
プロアテーゼは、玉ねぎの他にこんな食材にも入っています。
- にんにく
- しょうが
- 納豆
- きのこ類
- パイナップル
- キウイ
- パパイヤ
- 梨
- りんご
作りたい料理や好みに合わせて、プロアテーゼを含む食材を合わせて使ってみるのがおすすめです。
このプロアテーゼは、野菜や果物などの細胞が壊れるほど出てきやすくなります。
肉の繊維を断ち切る
お肉を柔らかくする3つめのポイントは、肉の繊維を断ち切ることです。
お肉をたたいている調理シーンを見たことがありますよね。
麺棒や包丁の背などで、お肉をドンドンたたいているのが繊維を断ち切っているところです。
お肉の繊維や筋がほぐれることで、柔らかい食感に仕上がります。
つけこむ時間がある時は、炭酸の力を借りる手も
かたまり肉を柔らかく仕上げたい時に、よく耳に知るのがこの炭酸の力を借りる方法です。
コーラやビールなどに含まれる炭酸水に含まれる炭酸水素ナトリウムには、お肉のタンパク質を分解する力があります。
炭酸水にお肉を10分程度漬けてから、調理に使うのがおすすめです。
コーラやビールなど味や風味は、加熱で飛んでしまうので心配はいりませんが
気になる場合は、無糖の炭酸水を使うと安心ですね!
しょうが焼きを柔らかく仕上げてみよう!
では、実際に家事代行の料理で提供している「豚のしょうが焼き」のレシピと手順をご紹介します!
このレシピも、塩分の浸透圧とお肉を柔らかくする成分「プロアテーゼ」の力を使っています。
まずは、材料です。
【 豚のしょうが焼き 】 (大人 2人分)の材料
玉ねぎ 1 個
豚肉 200g
酒 大さじ 1
しょうゆ 大さじ 2
みりん 大さじ 1
しょうが ひとかけ または チューブで 4センチ位
ポリ袋
次に手順です。
手順1. フライパンに豚肉・スライスした玉ねぎ・調味料など全て入れてポリ袋を使って揉みこむ。
玉ねぎを繊維に垂直になるようにスライスすると、柔らかくなる成分が出やすくなります。
手順2. 調味料をもみ込んだお肉を、平らにして火が通りやすいようにする。
手順3. フタをして、弱火~中火でじっくり火を通していく。
蓋をしてじっくり火を通すことで、よりお肉が柔らかくなります。
手順4. 全体に火が通ったら完成。
特別な道具も必要ないので、すぐにでも使える技です!
どうして肉は硬くなってしまうのか?
そもそも、なぜ火を通すとお肉が固くなってしまうのでしょうか?
その理由は、お肉の主な成分であるタンパク質が変化するからです。
タンパク質は、熱が加わり50度から60度位になるとその性質が変わります。
お肉の中にあるタンパク質の入った細胞の壁が、熱によって硬くなってしまうイメージです。
タンパク質を柔らかくする成分「プロテアーゼ」は、その働きでこの壁が固くならないように防いでくれます。
同じ加熱でも、「煮込む」とお肉は柔らかくなる?
角煮やビーフシチューといった煮込み料理は、加熱時間が長いのにお肉がホロホロでとても柔らかいですよね。
同じように加熱するのに、なぜこんなに柔らかくなるのでしょうか?
実はこれも、お肉の主成分であるタンパク質が関係しています。
加熱でお肉の温度が、50℃~60℃になるとタンパク質は硬くなっていきます。
しかし、煮込み料理などで70℃~75℃を超えるとタンパク質が壊れてしまい、硬くなる原因がなくなって柔らかくなるのです。
柔らかくしたいからと長く煮込みすぎると、旨味や必要なたんぱく質も流れてパサパサになってしまうので注意が必要です。
まとめ
お肉を柔らかく仕上げるのは、難しいコツや道具が必要なわけではありません。
お肉を時短で簡単に柔らかくするには、調味料の塩分と玉ねぎなどに含まれる酵素プロアテーゼの効果を利用するのがオススメです。
お肉と味の相性がいい「玉ねぎ」や「ニンニク」などをもみ込むだけで、忙しい時も
簡単に美味しいお肉料理を楽しむことができます。
手間はなくてもおいしいご飯ができるので、ぜひこのコツも使ってみてくださいね!