時間との闘いからの気づき
時間の使い方、見直したいと思ったことはありませんか?
特に起業や複業(副業)を始めると、時間の足りなさに悩まされることが多いものです。
私は起業して4年目に入り、ありがたいことに1年目と比べて徐々に右肩上がりに事業が進むようになりました。
しかし、その道のりには紆余曲折がありました。
特に時間の使い方は、いつも私の中で大きな課題に…
事業に集中すれば家族との時間は減る。
家族との時間を優先すれば事業に充てる時間は減る。
1日24時間なのはみんな平等なのに、なぜかそれをうまくこなしている人がいる…
そんな現実を見たとき、「私の実力が足りないからだ。もっと頑張らなければ」と思い込んでいました。
「効率化」の罠に落ちたわたしの体験談

そんな思い込みに捕らわれていた私は、パツパツの1日の中にさらに「やらねばならないこと」をねじ込んでいきました。
結果、何が起きたのか…リアルな経験をお話しします。
効率化すればするほど失われていく情熱
仕事を効率化するほど、逆に仕事へのやる気が失われていきました。
てっきり効率化すれば時間に余裕ができて、気持ちも楽になると思っていたのです。
しかし実際は、「効率化」という枠にはまるうちに、私の感情は徐々に動かなくなっていきました。
まるでロボットのように、時間が来たら決まったルーティンをこなす日々。
常に見ているのは子供の顔ではなく、時計とパソコン、スマホ…
テレビにも全く興味を持てず、ただ1日のタスクをこなすことに必死になっていました。
生活を豊かにするための時短・効率化のはずが、どんどん心が死んでいく感覚。

この生活、本当の意味での「効率化」だったのでしょうか?
体と心からのSOS
そうこうしているうちに、私の余裕のなさと連動するかのように、子どもが登校渋りを始めました。
「少し疲れが出たんだろう」と見守っていましたが、その頃の私自身も、無意識のうちに時短・効率化の生活に心が悲鳴を上げ始めていたのです。
数ヶ月後、ついに疲れが限界に達し、体調を崩して仕事を休むことになりました。
それまでずっと「効率化をし、仕事のクオリティを上げ、売上を右肩上がりにしていくこと」が正解だと思い込んでいました。
そして、「仕事ができない自分には価値がない」と思い込んでいたのです。
価値観の転換:本当に大切なものとは
思いがけない発見
仕事ができなくなって休むことになった私は、周りに事情とお詫びの連絡を入れました。
すると、予想外の反応が返ってきたのです。
多くの人が私の体を心配し、温かく見守ってくれました。
「力になれることがあったらいつでも」と声をかけてくれる人たちがいて、
私が動けない間も自主的に動いてくれるコミュニティのメンバーがいました。
そして、体調不良でベッドに横たわる私を、家族の誰もが大切に扱ってくれたのです。
完璧主義からの解放
この経験から、私の価値観に大きな転換が起きました。
それまで「物事をスマートにこなすこと」が正しいと思い込み、そうでなければ「起業家としてダメなんだ」と思い込んでいました。
しかし、気づいたのです。
「無駄があること」「苦手なことがあること」「できないことがあること」—これらは、愛おしい存在にとって必要なものなのだと。
まさに、その代表格は赤ちゃん。
寝ているだけ、何かあったら泣くだけ。
でも、いるだけで愛おしい…
もちろん親は大変だけど、その笑顔を見るだけで、成長を感じられるだけで疲れが吹き飛ぶほどの存在です。
「ありのままの自分でいい」なんて言葉をよく耳にして、頭ではなんとなくわかっていたつもりでした。
しかし、自分自身が「ありのままの自分」を良しとできていなかったことに気づいたのです。
本当の効率化とは?タスク整理の本質
自分に合った形を選ぶ
「ありのままの自分」とは、苦手なことやできないことがある自分。
それは、そのままでいいんです。
大切なのは…
自分の好きなこと・得意なことをどう活かすか。
その特徴を必要としてくれる環境や人はどこにいるのか。
無理やり自分を必要とされる形にねじ曲げるのではなく、自分の形がフィットするところを選べばいいのだと気づきました。
目的を見失わないこと
やりたいことがあって、その目的・目標のために時短・効率化をしていくという視点は、すごく大切だと思います。
しかし、いつのまにか「時短・効率化」自体が目的になってしまうと、何のために頑張っているのかわからなくなる瞬間がやってきます。
今では時折、「私は何のために仕事をし、何のために効率化を図るのか?」と自分に問いかけるようにしています。
私の場合の答えは、「大切なものを大切にする、その時間を守るために、仕事などの時間を効率化し、心にゆとりを持ったライフスタイルを続けていくこと」です。
心のゆとりを取り戻すタスク整理の本質
目的があると、目の前に来たものに全て手を伸ばすのではなく、物事の取捨選択ができるようになります。
結果的に大事なこと、集中すべきことがクリアになり、本当の意味での効率化が実現するのです。
完璧を求めるのではなく、「今の自分にできること」をベストを尽くす。
苦手なことに時間を費やすのではなく、得意なことを活かす道を選ぶ。
そして何より、効率化の先にある「大切なもの」を見失わないこと。
これが、ママ起業家・フリーランスが心のゆとりを取り戻すための、本当のタスク整理の姿なのではないでしょうか。
あなたは、何のために時間を使いたいですか?
その答えが、あなた自身のタスク整理の道しるべになるのではないかと思うのです。