ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」が放送されたのは、2016年のこと。
私もいち視聴者として、キュンキュンして楽しんでいました。
実はこの年、私が家事代行の仕事を始めた年でもあります。
あれから4年…
私も現場経験を積み、今になって見えてきたドラマ内の家事代行と現実の違いをまとめてみたいと思います。
『逃げ恥』がいつでも観られる♫Paravi(パラビ)公式あらすじ
新垣結衣さん演じる、主人公・森山みくり が働きていた先で派遣切りに…
そんなみくりは、父親の紹介で星野源演じる津崎平匡の家で家事代行として働き始めることになる。
これまで、なかなか合う家事代行業者がいなかった津崎。
みくりの働きぶりが希望に合い、津崎のもとで継続的に働くようになる。
そんな展開からスタートする、ラブコメディ&社会派ドラマです。
初めての訪問シーンに感心!
第1話では、みくりが家事代行で訪問するシーンが数多く出てきます。
その中で、みくりが初めて家事代行に伺ったときに、スリッパを持参していたのが私の感心ポイントでした。
靴下のままお宅に上がると言うのは、やはり失礼にあたるものです。
お客様の中には、丁寧にスリッパをご用意してくださる方もいますが持参するのがマナーです。
さらに、掃除用具もしっかり持参しています。
ここまで気が回るのも、みくりさんのセンスなのかなと感心しました。
実際は、基本的にお客様のお家にある掃除用具を使います。
洗剤も材質によって合う合わないがあるので、普段使っているものでキレイにしていきます。
もちろん、お掃除に特化したプロのサービスの場合は、専門の道具を持っていくこともあります。
実際には、家事代行に伺う前にお家の間取りや希望するサービス内の優先順位などを聴き取りをして必要なものをご相談します。
事前の訪問や聴き取りは、手間にも感じるかもしれません。
しかし、前もって優先順位や希望を伝えておくと自分の生活に合ったサービスが受けられるようになります。
事前の聴き取りは、訪問型・メッセージでのやり取り型・最近ではオンラインで行なう方法も出てきました。
トラブル回避のポイント
ドラマでは、みくりの父親の紹介がきっかけなのでお金の受け渡しや不在時の対応は、かなりラフに描かれています。
実際は、こんな感じで対応しています。
料金の支払いは、カード決済や振込が主流
料金は、基本的にカード決済か口座引き落としが多いです。
これは、現金の受け渡しによるトラブルを防ぐという側面もあります。
ただ、家事代行スタッフとのマッチングサイトでのやり取りの場合は、サービス当日に交通費だけ現金で支払うこともあります。
初回から不在での利用は、自分がOKならあり
初めて会う人に留守宅を任せると言うのは、かなり勇気が要りますよね。
ドラマの中では、平匡さんが初回から留守宅を任せています。
これは、平匡さんが家事代行の利用に慣れていること、みくりが知り合いの娘さんだから心配はないんだなと感じます。
実際は、お客様が気にしなければ初回からでも不在対応が可能な場合があります。
ただ、初回は担当するスタッフの人柄や働いてる様子を見ておくと、不在でも任せられるかどうか大事な判断材料になります。
スタッフの選び方
通常、家事代行スタッフとして働く場合は、料理や掃除の研修を受けてから就業することになります。
ドラマ内のみくりさんは、研修なしでもキレイにお掃除ができています。
きっと、日頃から自宅でも掃除をしているのだろうなと思います。
みくりさん、素晴らしいですよね。実家暮らし頃、私は家事をほとんどしていなかったので…
スタッフを選ぶときには、自分が頼みたい内容が得意そうな人を選ぶのがポイントです。
例えば、家事代行スタッフとのマッチングをする「タスカジ」では、スタッフ検索画面にそのスタッフが持っている資格が表示されます。
料理優先のときは、「調理師」の資格や飲食店での調理実務経験がある、掃除の場合はクリンネストや掃除マイスター資格を持っている人を探してみましょう。
得意分野を確認して、自分の希望に合った人を選ぶ1つの基準にしていくとよいです。
家事代行を使う理由
ドラマの中で、平匡さんの家事代行を使う理由が「掃除で休みが潰れるのが嫌だから」と説明されています。
実際の現場でも、
- お休みせっかくのお休みに、家事で体を休められない
- 子どもや家族との時間を確保したい
- お料理があまり得意ではないから、お任せしたい
- フルタイム夫婦共働きで、バランスの良い食事を作る余裕がない
- 子どものために、バランスの良い食事を用意してほしい
- 献立がどうしても偏ってしまうので、食育のために使いたい
- 整理整頓のやり方を知りたい・一緒にやって欲しい
そんな理由で、利用されている方が多いです。
家事代行サービスの上手な使い方
ドラマの中で、家事代行を利用しているシーンに上手な使い方のポイントも散りばめられていました。
掃除ローテーション技が効果大
みくりさんのお掃除シーンで、その時々で重点的にキレイにするポイントを変えているのは、素晴らしい対応だと思いました。
掃除の仕方は、お客様の希望に合わせるのが基本です。
ただ、依頼された優先順位は大切にしながらも、その時の汚れ具合や季節に合わせて重点を変えていくとまんべんなく掃除が行き届きます。
買い物メモ
平匡さんがお買い物を頼むシーンも、ハッとするポイントがありました。
しっかりと買う物のメモとお金を渡しているのは、さすが家事代行の利用に慣れている人だと思います。
実際に多くの家事代行サービスで、お買い物の代行も対応してくれます。
買い物を依頼する時の大事なポイントは、詳細をしっかり伝えることです。
例えば、「食パン」とメモがあってもそれぞれ思い描く銘柄や枚数が違います。
「○○製パンの食パン 8枚切り」
こんな風に伝えると、自分の希望に合ったお買い物をしてもらいやすくなります。
終わりのメモが、コミュニケーションのカギ
この第1話で最も私が感動したのは、みくりさんが家事代行の終了時に伝達事項のメモをちゃんと書き残していたことです。
しかも、ひと言メッセージを添えて。
ご不在の場合、スタッフとお客さまが顔を合わせることがほとんどありません。
そこで、大切なのがコミュニケーション手段です。
依頼内容をただこなしているだけでは、お客様との信頼関係を築くことができません。
依頼されたことに対応するのは、当たり前のことです。
1番大切なのは、普段のお客様の生活を想像した上で、どうしたらもっと快適に過ごせるかを考えて行動することです。
例えば、「野菜スープを作ってください」と依頼されて、言われた通りスープを調理するとします。
自分のいいように作るのではなくて、
- 家族構成を考えて、2歳位のお子さんがいるから食材は少し柔らかめでコショウは控えよう。
- 野菜が得意ではないお子さんでも、食べやすくするにはどうしたらいいだろうか。
- より美味しく召し上がっていただけるポイントを、メモに残しておこう。
というところまで考えて、料理提供することが大切なコミュニケーションのカギになります。
メモでメッセージや気を付けた点を伝えることで、サービスの付加価値になります。
ドラマでも、メモにある「お疲れ様です。」のひと言に平匡さんの心が動くのはこの付加価値の部分です。
まとめ
家事代行の実際のところは、実際に利用しないと見えてこないことが多いですよね。
「逃げるは恥だが役に立つ」の家事代行シーンは、使う時の参考になるシーンが多いなと感じました。
平匡さんとみくりさんの恋模様や「結婚」・「仕事」のあり方といった展開を楽しみつつ、
「家事代行ってこんな感じなんだ~」という視点で、観てみるのもおすすめです♪
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